道の駅 池田温泉

斜め柱と大屋根でつくられた木造の商店街

物件概要 →詳細

所在地 岐阜県揖斐郡池田町
竣工 2011/06
敷地面積 2143.15m2
建築面積 822.58m2
延床面積 758.40m2
構造規模 W造+RC造+S造
構造設計:なわけんジム
施工: 河村総建

物件詳細 →概要

「道の駅 池田温泉」は、年間15000人の集客を誇る町営池田温泉に隣接しており、まちの情報コーナーを備える農産物販売所(地域振興施設)、11軒のテナントが入居する物販店舗群、レストランを設け、温泉帰りに立寄って休憩し、町の特産物の買物を楽しむことができる施設である。
建物もこの地産地消のコンセプトのもと、助成金の後押しもあり岐阜県産の木を使用することが要求された。
敷地の北・西は県道に、南・東は駐車場に面しており四方からアクセスできる。この立地を活かすため店舗は全周が外部に面するよう戸建てとし、それらをほどよい間隔で雁行配置したものにアーケード状の大きな屋根をかける形式とした。
小さい店舗にとって建物の外皮も売り場の一部として機能することをめざし、外周部に軸力水平力ともに応える斜め柱を立て、ジグザグ模様のファサードを提案した。 斜め柱はちょうど陳列棚を設けるきっかけとなり、木製折戸をオープンにして柱の間から対面販売が行われる。
全店舗が同じ構成でありながら、店舗ごとの個性の演出に一役買っている。同時に店舗間にできる軒下の半外部空間(ストリート)を店内と同様に商空間として機能させるため、たくさんの小さな屋根をトップライトでつないで大屋根を形成し、深い軒下にも店内と同様に光を落とした。
緩やかな斜面状のストリートには軽食店の客席や店頭販売スペースがはみ出し、店内と変わらぬ活気がある。
柱であり、柄であり、陳列棚でもある、 多機能な構造体をガラスで囲った小さな空間と大きな軒下をもつ木造の商店街である。