近石病院

地域を支え、地域に支えられた、地域の街並みをつくる病院

物件概要 →詳細

物件名 近石病院
所在地 岐阜県岐阜市
竣工  2015/08
敷地面積 3888.41m2
建築面積 1796.60m2
延床面積 6969.00m2
構造規模 RC造
構造設計:メタストラクチャー
施工: TSUCHIYA

物件詳細 →概要

 125床の病棟を持つ病院の立替えである。地域に密着し、かかりつけとして長年通う高齢者やその孫たちが患者の多くを占めているのが特徴であり、建替えに際してもこの地域で継続して診療を続けれられることが計画の条件となる。
隣接する立替用地が予定されたが、従前の計画では求められる施設規模が納まらず、段階的に既存の病棟を解体しながらの建設が避けられないとされてきた。数回に分けた患者の引越と、建設中の運営や入院環境は、大きな負担を強いるため現実的でなく、遠隔代替地を検討されながらも計画は停滞していた。
 対して本計画では、隣接予定地に、厳しい敷地条件と高さ制限の中でも、建築計画の工夫により一度での建設と引越を可能とした。
 これにより引続き同地域での診療が可能となり、従来からのコミュニティとの関係を継続できることで、「地域の病院」としての価値ある立替えを実現することとなり、結果として地域の医療インフラの確保とこれに支えられた地域コミュニティそのものの継承にも資することとなった。
 建築的には、既存クリニックと新病棟、およびこれらをつなぐ65mの連絡通路とリハビリガーデンにより、地域に面するファサードを最大化し、賑わいと潤いを地域にもたらしている。